社長ブログ

建築のあれこれ「分譲チラシにご用心⑤」2017.10.20

「建築家が集客のカギ?」

最近、大手ハウスメーカーも「建築家と家を建てる」と

いうようなイメージ戦略をとるところが数多くあります。

新聞広告やチラシでも、複数の建築家から選べる新しい

建築システムなどを宣伝をしています。

(もちろん、地域によって違いがあります)

その多くは、すでに建築する住宅会社が決まっており、

土地と同様『建築条件付き建築家利用システム』とでも

いうようなものです。

この仕組みは、建築条件付きで土地の販売をするよりも、

はるかに住宅会社のリスクが減り企業イメージも高まり

ます。

土地仕入れのリスクも無くて、建築家を希望するお客様

だけにその設計料を負担してもらえばいい、というわけ

です。住宅会社にとっては堂々と設計料を申し出ること

ができます。設計料負担が大きいという印象を持たれる

お客様には、従来の設計施工を提案し、いずれにしても

自社で施工が担当できるのです。

展示場もいらず、土地を仕入れる必要も無い。

規格プランが多く自由設計ができないという汚名も返上

できます。しかも「建築家」という第三者が入ることで

安心感まで演出しています。

住宅会社側には大変都合の良い「仕組み」です。

後は、イメージのいいチラシや広告などで相談会を演出

すればOKです!

これでお判りになりますか?

「イメージを利用している」のですが、建築家の多くは、

今のところその点にあまり気づいていない様子です。

ところで、「建築家」って誰が認定するのでしょうか?

テレビや雑誌、ネットなどで数多くの自称「建築家」が

「作品事例」と称して、設計した事例を紹介しています。

「作品」です。「設計」ではなく・・・