社長ブログ

宅地地盤の知識2014.10.24

今回は「地盤の知識」です。

同様に平らに見える宅地でも、場所により地盤構成は大きく違います。
軟弱地盤の知識を持つことで土地の安全性を確認してください。

 圧密沈下のメカニズム・・・
建物の重量が軟弱地盤に加わり、地中の水分が蒸発してしまったり、
地盤の水分が放出し堆積が圧縮してしまったため、地盤の沈下と
ともに建物も沈下してしまいます。

 不同沈下のメカニズム・・・
軟弱地盤のため地耐力が弱く、建物の加重を支えきれずに建物が
不均衡に沈下してしまった状態。

 ローム層・・・
土地を構成する粒子同士がくっつきあって安定している地盤。
粒子同士の間隔も大きく保水性が高い。
普通、水を含むと軟弱になりそうですが、ローム層は粒子間の
結合力が強いので、良好な地盤構造と考えられてます。

環境を見ると軟弱かどうかの想定はある程度出来ますが、
既存家屋が沈下も傾きも無く数十年建て続けているからといって
地盤が安全という判断も出来ません。

●軟弱地盤は水の集まる低地に多い理由・・・
低地には雨水や地下水が四方から集中します。
雨水は背後の高台から微細な泥を運んで、何千年という長い
年月の間に厚く堆積して軟弱地盤を形成しています。

●分かりやすい低地の特徴
①坂道の下りきったところ
②水路や川、池の傍
③水に関係する漢字を使う地名
(池・渡・流・湘・島・泉・田・崎など)

●軟弱地盤を察知する目印
・水路や橋
・見通しの効かないカーブや陥没した道路
・近くに水田がある
・既存の擁壁が傾斜している
・基礎や外壁にクラックがある
・階段が陥没していたり、クラックが入っている

徒歩圏内を希望される方は大勢いるのですが、多くの交通機関は
低地に建設されているので、地盤も弱い土地が多いです。

建物加重は年々増え、地盤に求める安全レベルは高まり、施行会社で
求める安全基準も別々と言う現状からすれば、地盤について過去に
学べることはありません。

そこに住宅を計画するということは、地盤改良工事の必要性や水害
などのリスクを伴うことを考えてください。
土地の安全性を前提にすると選択基準も変わるということです。