社長ブログ

建築のあれこれ「コスト重視の住宅・2」2016.11.22

(4)多くの素材を使わない

各所でバラバラの素材を使うよりも、材料を統一することで

コストダウンが可能です。更にこれは、工事の種類を減らす

ことにもつながります。

例えば部屋により、壁の仕上げに漆喰を使えば左官屋さんが、

クロスを使えばクロス屋さんが必要です。違う素材を使えば、

それに伴って工事の種類も増えることになります。

しかし、全ての材料をクロスに統一すれば職人さんも1工種

になるので、手間賃を削減することができます。

(5)余分な贅肉を削ぎ落とす

予算に限りがあればあるほど、材料や素材もコストの安い

ものから選択していかなければなりません。

そういう意味では残念ながら選択肢は限られてしまいます。

しかし、素材自身の持つ風合いを活かした計画ができれば、

余分な「お化粧」のコストを削減できます。

「鉄は鉄」「木は木」というように素材そのものを活かし、

アイディア次第で豊かな空間の演出も可能にはなりますが、

制限もあります。

(6)要望の整理と割り切り

予算内に費用を収めることが最も大事と考えるならば、残念

ながら「あれもこれも」というわけにはいきません。

もちろん造り付けの家具のほうが方が部屋はスッキリするで

しょうし、床暖房を入れた方がより快適なことは確かです。

しかし、それで予算をオーバーしてしまったらどうでしょう。

・予算を守ることが最も重要なのか

・費用がかかっても最初から造ることが重要なのか

・費用がかかるのであればその分を他にあてた方がいいのか

・今できないのなら将来にまわすことができるのか

その都度、要望の整理をしながら、割り切った計画を進めて

いく必要があります。

(7)できることは自分でやる

材料だけでモノを造ることはできません。それを造る人の

作業費が必要です。家の場合も職人さんの手間賃なしに家を

造ることはできません。

しかし、「自分でできる範囲は自分でする」、

「安い材料をヒマを見つけて探す」ことを惜しまなければ、

この費用も軽減することができます。

多くのローコスト住宅は、施主自身が壁を塗ったり、安い

材料を探し回ったりという、手間と努力の末に実現されて

いることが多いのです。