• 防火地区内の建築
    わたなべ社長、相談にのってください。
    私は下町に住んでいます。
    古い住宅や老舗の商店、昔ながらの長屋があり、周辺ではお祭りや年中行事が多いところです。
    我が家も以前は陶器などを売る店をしていましたが、今は閉店しています。
    建物も老朽化してきましたので、専用住宅に建て替えたいと思っています。

    建てるにあたり、いろいろ調べてみたら商業地域で、防火地区ということが分かりました。
    敷地は20坪くらいです。
    2LDKがあればよいのですが、ある人から防火地区での建築は非常に高額になると聞かされました。
    予算的にも限度がありますので、どうしたら良いでしょうか?
  • ハイ、お答えします。
    ハイ、お答えします。
    下町といえども防火地区に指定されている所は意外と多いですね。
    広い道路周辺や、新たに区画整理や道路拡幅で防火指定になった所もあります。

    防火地域内での建築は、基本的に耐火建築が条件とされています。
    一般的に建物の耐火ランクを考えますと、都内では

    ・防火構造:30分間、火に晒されても燃えない
    ・準耐火構造:45分間、火に晒されても燃えない
    ・耐火構造:60分以上、火に晒されても燃えない

    ということになります。
    弊社の場合、ツーバイフォー工法による木造耐火建築は、構造材を防火剤で二重に包み、防火外壁材で施工しますが、三階建てまでという制限があります。
    準耐火の建物と比べると建築費及び工期が余分にかかってしまいますが、防火地域内で三階建ての木造住宅を造る場合は耐火建築以外考えられません。

    しかし、例外の処置があります。

    防火地域内であっても、延べ床面積が100㎡(約30坪)未満で、二階建てであれば、準耐火建築が認められています。
    ご相談の内容から、この場合は三階建てではなく二階建てで考えるのが良策かなと思います。

    二階建てであっても、建蔽率をフルに使えば延べ床面積30坪は確保でき、2LDKは可能かと思います。
    また、必要に応じて屋上や地下室を造ることもできますので、無理に三階建ての耐火建築にするより良いかもしれません。
    二階建てであっても、間取りや空間利用を工夫することにより、ご要望を満たせる建物をプランニングできます。
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