2×4(ツーバイフォー)工法とは

2×4(ツーバイフォー)工法とは


正確には「枠組み壁工法」といいます。
我が国の木造建築の工法が、柱・梁で構成される軸組み工法であるのに対して、枠組み壁工法は、耐力壁と剛床を強固に一体化した箱型構造で、フレーム上に組まれた木材に構造用合板を打ち付けた壁や床(面材)で支える構造です。
構造用合板は、常時湿潤状態における接着性能が確保されており、外壁下地、床下地、屋根下地など、施工中を含めて水に濡れる恐れのある場所に使用出来る合板です。

2×4(ツーバイフォー)工法の特徴

2×4(ツーバイフォー)工法には「耐震性」「耐火性」「断熱・気密・遮音性」「施工品質」の4つの特徴があります。
 
1:高い耐震性
耐力に優れた枠材と面材とが一体となり、面で支えるモノコック構造により、外力の荷重を1点に集中させることなく分散させ、建物全体で地震等に強さを発揮します。
モノコック構造とは、床・壁・天井の6面すべてを構造用耐力面材で構成し、一体化させた構造です。
この剛性の高い6面体構造が、地震や台風などの外力を建物全体でしっかり受け止め、呼吸することで、建物のねじれを防ぎます。
 
2:高い耐火性ファイヤーストップ構造図
火の通り道となる床や壁の枠組み材などが「ファイヤーストップ材」となっていることが特徴です。
これにより、空気の流れを遮断して、火が上階へ燃え広がるのをくい止めます。
 
3:高い断熱性・気密性・防音性
ツーバイフォー工法の住宅は、熱伝導率の低い木材を構造材に使っているために、断熱化が図りやすく、効率の高い省エネ住宅の工事がしやすい構造です。
家の中の部屋ごとの温度差が少なく、ヒートショックの影響を受けにくい、身体にやさしい住宅ということができます。
更に、床下断熱をすることで効果が高まります。
 
床下断熱とは、建物の一階床下の全面に断熱材を取り付けて、外部の温度(熱・冷気)の影響を受けないようにする工法です。
使用する断熱材は、夏の暑さ、冬の寒さに有効で、冷暖房費を抑えてくれます。
また、水を吸収しないので膨潤、軟化、変形、変質することがなく施工後も安心です。
 
4:きめ細かいマニュアルによる均一的な品質・性能
ツーバイフォー工法は、構造材やくぎ・金物のサイズ・使用方法・使用箇所から施工の手順まできめ細かく規定され、枠組壁工法住宅工事仕様書(監修:住宅金融支援機構)などでマニュアル化されているため、施工者の技量に左右され難く、均一な品質と性能が実現可能です。
 
【分かりやすく規格化された構造用製材】
ツーバイフォー工法では、主に6種類の規格化された枠組壁工法構造用製材を使用します。
それぞれの部材は、日本農林(JAS)規格によって厳しく品質がチェックされ、使用する箇所ごとに製材品の種別なども定められています。
また、国土交通大臣が認定した海外の規格材も利用可能です。
 
【くぎや接合金具も専用化】
ツーバイフォー工法では、接合部に専用のくぎや接合金物(Cマーク金物など)を使用します。
くぎはサイズ別にカラーリングが施されています。これは一度打ち込んでしまうと確認の難しいくぎを、くぎ頭の色により確実にチェックできるように考えられたものです。
最近では、メッキ処理されたくぎが規格に加えられ、建物の耐久性向上につながってきています。
 
接合金物は接合部に発生する応力を有効に伝達するために、品質及び性能が明らかになっているものを使います。

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