狭小住宅の価格は安いはず?
「 狭小住宅の価格は安いはず? 」
そう思っている人は少なくないと思います。
確かに土地の価格は、広大な敷地に比べれば高額ではありません。
ですが、狭い分土地の価格が抑えられたとしても、狭小住宅の建築費まで低価格になるわけではありません。
もう少し、詳しく理由を説明しましょう。
1.耐震性の確保
狭小住宅は活用できる土地が狭いため、居住空間を確保するために3階建て以上の住宅になるケースがほとんどです。
そこで注意しなければならないのが「耐震性」です。
小さな家で大きな揺れに耐えうる耐震性の高さが必要になってきます。
より高い耐震性を確保するためにはハイグレードな建材が求められるため、建築コストが高くなってしまいます。
また、土地の地盤改良が必要になる場合もあります。
2.防音対策
狭小住宅は隣家との距離が近くなりがちです。
そのため、騒音トラブルが発生しないよう防音・遮音機能のある断熱材や外壁材、防音に加え気密性も備えた窓を採用するなどの方法がとられます。
その結果、通常の住宅より建築費用がかさみます。
3.その他の費用
① 特殊作業費用
工事には足場が必要ですが、隣地との間に十分なスペースがとれない場合があります。
この場合は別途、特殊作業費用が発生します。
※当社では「建て起こし工法」を採用しています。
② 人件費・車両費用
場所によっては、工事用重機や大型車両が敷地内に入れない可能性があります。
その場合は小型トラックなどで資材を運び込んだり、場合によっては人力で搬入しなければならないため、人件費や車両費用が通常より多くかかってしまいます。
③ 駐車場代など
その他、駐車スペースや資材を置いておくスペースがとれない場合は、近隣の駐車場を借りるなどの費用が発生する可能性があります。
以上のことから狭小住宅は土地や税金面ではローコストといえますが、住宅に必要な設備、例えば流し台、トイレ、ユニットバス等は、土地の大小にかかわらず必要なものです。
ですから、いわゆる「坪単価」から見ると、建築コストは少ない坪数の方が割高になってしまします。
狭小住宅だから安い、というイメージをお持ちの方が未だ多くいらっしゃるため、あえて説明させていただきました。
工事代金は安いに越したことはありませんが、あまりに安い?と思われる見積りを提示された場合は注意が必要です。
耐震・耐火・防音・断熱対策が不十分の可能性がありますのでご注意ください!
ご不明な点等ございましたら、いつでもお気軽にお問い合わせください!